トレインスポッティングの話する奴クセのあるファッションか音楽好きな奴ばっか説
時代の空気を共有する
先日、トレインスポッティングを観た。
リアルタイムで一切情報を聞かない映画だったため、最近続編の話題が出るまで見向きもしなかった。
なんとなくジャンキーな奴らや少しクセのある奴はトレインスポッティングの話題を出す場面があったように思う。
ドラッグの話題ではもちろんだがファッションや音楽の話題の中でだ。
この映画を直撃した世代とは、一体どの世代なのだろう。
主人公の設定は25歳くらいだろうが、主観としてとても同年代の大人が観てハマる映画とは思えなかった。
もちろん共感しているワルはいたかもしれないが。
むしろ10歳くらい下の学生が観て影響を受けるのではないか、と思うような作品だと。
しかし、この影響を受けたティーンエイジャーはドラッグというよりファッションや音楽性の部分で刺激されてる人が多いのではないだろうか。
幸運なことにその世代の人からドラッグの手ほどきを受けたことがないので余計そう思う(それより上の所謂作中のレントンと同じ世代の先輩たちの中にはススメてくるジャンキーな輩が多かったせいもある)もちろん手ほどきを受けたからといって、手を出したことは一度もないが。
話がずれていきそうなので本題
なんだか時代の空気感を語る上での指標となる作品をみんなが共有しているっていうのがすごく羨ましいなあと思ったのだ。
もちろんトレインスポッティングなんか知らない40歳もいるだろうけど。
今の20代は、それより上の世代と比べると映画を観るという趣味を持つ人間の割合が少ないのではないかと実感している。
小さな映画館はボンボン潰れていったし、映画館を遊び場やデートスポットとして選択する人は確実に減っていると思われる。
もちろん今だって君の名は。を観ておけば十年後酒の肴になるかもしれないが。
と言っても別に映画を語り合う友達が欲しいわけではないのだ。
ふとした瞬間、話の中で時代の空気感を共有する感覚が欲しいだけで。
例えば、あまりにもポンポン新譜が飛び出すバンドを、追いかけ続けようと思うだろうか。
毎回似たようなテーマのストーリーを垂れ流している連ドラを一生懸命観る気にはなれるのか。
常に新しい何かを求めているうちに、共有できる何かは少なくなって、思い思いの時代の空気感が生成されるのだろう。
だからきっと、初めて会った友達の友達とは話が噛み合わないし、無理に話を合わせて愛想笑いに疲れ切る運命が目に見えている。
だからファッションだろうと、好きな音楽だろうと、映画だろうと、時代の流れを共有できるものに価値はあると思える。
そもそも、それくらい力がないと思い出してはもらえないだろう。
話がまとまらない
とにかく、時代の空気感を共有できないようなアイテム、娯楽や芸術その他もろもろは、今の気分ではないということで。
トレインスポッティング2は多分観ない。
トレーラーで少し覗いたが、なんだかあまりにも綺麗に見えてしまったから。
これが20年越しに観る人間と、つい今さっき観てきた人間の差なのかもしれない。
タイムトラベラーが抱える後遺症のようなものだろうか。
フェンダーとユニクロでコスパを考える
お気に入りとは
その時の好みは一過性だったりする。
しかし、ずっと好きなものも存在する。
そういうものこそ、お気に入りというべきではなかろうか。
そんなわけでとっておきのお気に入りを紹介しよう。
ストラト狂
ストラトのチューニングは半音下げ。
理由はブルースマンだから。
久しぶりにLogicを起動するとショートカットとかまるで忘れ去っていて、これはヤバいなと。
なんだかんだ山に潜ってまだ一年経たないのに、忘れ去っているんだから俺の脳も老化でヤバい。語彙がヤバいでヤバい。
ギター一本、自分の声一つで曲なんかいくらでも作れるんだけど、マンネリが半端ない。
もともとDTMer(大嫌いな言葉の一つ)だから、この世に存在しないシンセの音とかを聞いてフレーズを生産するみたいな、そういう癖が抜けきれなくてギターだけだとギターの味しかしない曲を作ってしまうので困っている。
これではまずいので、山の中でもしっかりパソコンと向き合ってぽちぽち打ち込みを再開させたいのだ。
そんなことを思いつつ、ブルースばっか弾いてるんだけど。
さてなんの話だったか。
長く向き合いたいアイテム
ファッションにおいて、長く向き合えるアイテムというものにまだ出会えていない気がする。
楽器はその点においてはもう本当に長く向き合っているし、ストラト以外のギターはいらないと思うくらいストラト狂だったりする、いや本当は335とか欲しいけど。
フェンダーのカスタムショップは売っぱらってヴァンザントを手放さず持っているあたり、コスパの悪魔に取り憑かれてしまっているのは言うまでもないが。
金があればマスビル買ってるっつーの。
プチニューは長く向き合える戦友になりえそうだけど、なんというか汚くなったら穿かない気がする。
汚くなったらってのは、どんな基準だか自分でもわからないけど、A.P.C.から滲み出るおフランスの風、オシャンな匂いみたいなものを感じられなくなったら新しく買い直すかもしれないし、もう二度とA.P.C.には戻ってこないかもしれない。
そういう意味ではストラトほどのお気に入り感はないのである。
そろそろ出会いたい
いろんな意味で。
最近、納得の一枚に出会えなさすぎてユニクロでお茶を濁すという安易な選択肢の泥沼に浸かってしまっている。
安いのに、良い。という感情は、高かった、すごく良い。に勝ることはないと思う。
どんなに良いものでも、コスパという基準に当てはめた瞬間、アイテムそのものの価値がわからなくなってしまう。
高いから良いのではなく、コスパが良いから買うのではなく。
長く、人生の中で向き合える一着にそろそろ出会いたいものだ。
それには冒険が必要だろうな。